《小説》コランダ

  • 完璧な従者

    「ねぇ、ナギ」「はい、お嬢様」 「ナギがいてくれるから、私も一緒に頑張れるの」

  • 特別なカフェラテを

    ――首長竜に縁があるってどういう人なのかしら?――

  • チョコの味は、

    ブランカは甘いものが好きじゃないからこのチョコはあげられないな。マスカーニャさんはどうだろう、食べてくれるとは思うけど一粒じゃ物足りないかもしれない。

  • 眠れぬ夜と朱い夢

    知りたいと思うこの気持ちが愛だったらいい。できればいつも隣を歩いてほしいというこの願いが愛だったらいい。眠れない夜に何度も想った朱が愛の色だったらいい。

  • 二度目の賭けに手を振って

    「防犯の基本その一、怖い目に遭ったら大声を上げること」

  • 本の栞は軽やかに

    目と目を合わせてポケモン勝負……というトレーナーとしての憧れは今はまだ叶えられないけれど、ここでさようならはあまりにも惜しい。誰かと仲良くなりたくて、一歩踏み出したくて私は今ここにいるのだから、と小さく深呼吸してお願いを切り出した。