コランダ

透明の騎士と魔法のキス

 2月24日の夜。時刻は日付が変わる少し前。ふわふわのパジャマを着ていても、コランダの夜風は少し冷たい。でもそんなことが気にならないくらいに胸の奥は高鳴っていて頬が熱い。丁寧にリボンをかけた箱を持って、空百家と鬼若家を繋ぐ庭を小走りで抜けて…

曇らぬよう青を包んで

「アオイ」 「ん、どうかしたか」 「これからも旅の話、聞かせろ。安否確認。そんで……会えそうだったらまた俺がこうしてお前に飯作る」 「ミヅキさん」 「――断るなよ。そのくらいさせろ」

夜は甘く溶けて

私は後ろ手に隠していたものを差し出した。 「じゃーん」 「……何だそれ」 「ダグシティで買ってきたの。新作のチョコレートケーキ。ちゃんと二人分あるのよ」

墨染めの黒に花束を

こうやって焦るのも何度目だろう、いつも人と関わるときはこうなってしまう。こわくて、ちょっと痛くて、でも、それを超えたいと願う思いがある。少し震えてしまいそうな手を差し出して、続ける。あと、できれば笑ってるように見えていますように、今の表情。

濃い味のカレー

たぶん、その言葉は、いつもの彼の正直で率直な言葉なんだろうけど。辛いものは苦手だけど、別に食べていたカレーがそうだったわけじゃない。隣にいるのは、私の大切な、友達。

チョコの味は、

ブランカは甘いものが好きじゃないからこのチョコはあげられないな。マスカーニャさんはどうだろう、食べてくれるとは思うけど一粒じゃ物足りないかもしれない。

眠れぬ夜と朱い夢

知りたいと思うこの気持ちが愛だったらいい。できればいつも隣を歩いてほしいというこの願いが愛だったらいい。眠れない夜に何度も想った朱が愛の色だったらいい。